『私は、沙希ちゃんの気持ちが分かるのかって聞いたんだよ。』
私がそう言うと琉斗くんは少しぽかーんとしたようにしていたがすぐに
「分かる。」
ほんとに分かってるのかな、???
「じゃあ沙希ちゃんはどう思ってると思う??」
私がそう聞くと琉斗くんは少し悲しそうにしながら答えた。
「俺のことが嫌いなんてこともう分かってる、、、。」
、、、やっぱり
「なんにも分かってない」
「だから分かってるって!!!!!」
なんにも分かってないよ。
「昨日沙希ちゃん琉斗くんのこと追いかけてたでしょ。」
私がそう言うと琉斗くんは頷いた。
「嫌いだって言おうとしてたことなんて分かってる。」
「嫌いだったらわざわざ追いかけないよ。」
私は真っ直ぐ琉斗くんを見た。
「沙希ちゃんは仲直りしたくて琉斗くんを追いかけたんだよ」
私がそう言うとありえないという顔をした。
「でも昨日俺大嫌いって沙希に言われたぞ、??」
「それは琉斗くんが嫌いって言ったからムカついて言ったんでしょ。」
琉斗くんはびっくりしたように目を見開いていた。
琉斗くんは、、、。
「琉斗くんは何も沙希ちゃんのこと分かってない。」
私がそう言うと琉斗くんは悲しそうにしながら言った。
「そうだな、、、俺、何も沙希のこと分かってなかったかもな、、、。」
琉斗くんは後悔したように俯いた。
「琉斗くんはどうしたい???」
私が優しくそう問いかけると琉斗くんは顔をあげて
「沙希と、、、沙希と仲直りしたい」
琉斗くんは決意したようにしていた。
、、、これでいいかな。
私は安心しながら微笑んだ。
「それじゃあ早く謝らないとね!!!」
「あぁ、結花、ありがとな!!!」
琉斗くんは満面の笑みで私を見た。
「まだお礼は早いよ〜!!沙希ちゃんと仲直りした時にお礼待ってる!!」
私が少しニヤニヤしながら微笑むと琉斗くんは笑いながら
「分かった!」
と言った。
、、、これで一件落着、、、かな??まだ仲直りしてないけど
私はそう思いながら琉斗くんと空き教室を出た。
私はこの時絶対に仲直り出来るそう思っていたが仲直り出来ないだなんて思いもよらなかった。