葵は天に手を振って去っていった。その後姿を見送り、天は自分の部屋へ入る。

 葵から貰ったプレゼントを胸に抱きしめてベッドに転がると、今日のことが頭に浮かんだ。

「ああ……もう、どんな顔して次会えばいいの……」

 でも……楽しかったな……と天は思う。そして思うのはやっぱり彼のこと。また会いたいなという欲求が頭を過ぎり、少し胸が痛んだ。

「安岐くんのこと考えるだけでこんな気持ちになるなんて」

 恋って不思議だと思いながら、天はそのまま眠りについた。