「ねぇ、海斗」


昨夜のことを知ったら、驚くかな。

もうなくなってしまうと言われていた夏祭りが、この町に戻ってきたこと。
そこで、海斗にそっくりな人を見つけたこと。
それから…予想もしていなかった、駿からの告白のこと。

きっと海斗は、最後の駿のことが一番驚くだろうね。
私だってびっくりして頭の中が真っ白になった。
いろんなことを考えていたら、昨夜はあまり眠れなかったし、今だってまだ…頭の片隅に昨夜の駿のことが浮かんでくる。


どうすればいいのか。
次会うとき、どんな顔で、どんな風に接すればいいのか。
わからなくて…困ってて。


「どうしたらいいんだろう」


ずっと友達だった。
駿と詩織と陽ちゃんは、ずっと私たちを見守ってくれてた、大切な友達だったのに。

海が鳴いた、あの夏から三年。

その関係は、駿の中でいつのまにか変化していて。
ずっと友達だった私たちの今を…変えようとしていた。