「篤見、今日の夜空いてるか?外でビール飲みたいんだけど、1人で飲むの寂しくて」


「寂しいって、子どもみたいなこと言わないでくださいよ。1人で行ってください」


「…篤見さぁ。気遣って誘ってるの、気づけよ」


「あ、あざます。じゃあ行きます。班長の奢りで」




いつも通り、日勤組は定時でゾロゾロと警察署を出る。


段々と朝晩が冷えてくるようになって、今はこの夕方の空気の冷たさが、頭の中の余分な考え事を少しだけスッキリさせてくれる。