キキキキィ…と黒板を引っ掻く、鳥肌が立つような音をさせて扉が開くと、地下へ降りる階段の先に女の子が横たわっていた。




「1人見えだぞ。俺は応援を呼んでくるから、篤見はあの子の様子を見てこい」


「了解です。お願いします」





石の急階段を降りた先は、窓がない暗闇に包まれた部屋で、天井に剥き出しで消えかけの電球が1つぶら下がっているだけの、2畳のコンクリート部屋。


空気は澱み、少しツンとした血の匂いが充満している。



僕が階段を降りる音で、横たわっていた女の子は突然飛び起き、体を震わせながら〝誰〟と小さく呟いた。