「ちひろちゃん、僕が傍に居るから。僕が守るから。ね?」


「放っておいて!私がどうなっても、誰も悲しまないでしょ!」


「僕が悲しいよ!…悔しいし苦しいんだ。僕も僕が許せなくなる」


「半年間も部屋に閉じ込められて、あんなことされて…。毎日真面に眠れないんだよ?今でも悪夢を見るの。これから普通に生きられないって分かってて、何のために生きていけば良い?」


「…じゃあ、僕のために生きて。僕は、ちひろちゃんに生きていてほしい」




涙も鼻水も分からないほど泣きながら暴れるちひろちゃんに、ゆっくりと低い声で話すと、ちゃんと伝わったようで、首を絞める力が弱まってカーテンから手が離れた。


その瞬間に、横から肩を抱くように、ちひろちゃんを支えて、カーテンと距離を取る。