淡い期待は、弾けて消えた。




「ごめんね。出ていくよ」




廊下に出ると、深いため息が出た。




あの時のあの子と同じ、初めは拒否から入る。



心に闇を抱えると人を寄せ付けなくなったりして、行動が読めなくなる。


次第に精神的に安定してきても、環境が変わると感情が急変することがある。



この急性期をどうにか乗り越えないと、過ちを繰り返すだけになってしまう。




「どうしたものか…」




また繰り返してしまうだけの苦しみを、自分で首を絞める辛さを味わうことになるんだろうか。