胃液も出し切ってしまったんじゃないというぐらい吐き続けて、やっとトイレから出られた頃には、取り調べはだいぶ前に終わっていて、班長がトイレの前で待っていてくれた。




「篤見、大丈夫か!?顔真っ白だぞ」


「すいませんでした…吐き気が止まらなくて」


「まぁ無理もないわ。言ってること、サイコパスだったしな」




僕が出て行った後、取り調べはすぐに中止になったらしく、日を改めることになった。


またあの空間で吐き気と戦わないといけない。でも、犯人を裁いてちひろちゃんが楽になるなら、弱音は吐いていられない。