「篤見さん?どうしたの、大丈夫?深呼吸して」




僕の顔が青ざめていくのを見て、背中を摩ってくれたちひろちゃん。

心配そうに僕を見てくれるその表情に、〝僕は1人じゃない。一緒に乗り越えようと、手を取り合える人がいる。〟と、ふと気づいた。


ちひろちゃんへの愛しさが、急に溢れ出してきて、お母さんに甘えていた、病院の待合室でのちひろちゃんみたいに、ちひろちゃんを抱きしめた。