班長に背中を叩かれて、シャキッと背筋が伸びる。 班長の部下になってから、いつもそうだった。 現場に行く前、仕事が始まる前。 儀式のように、毎回背中を一発叩かれる。 それがいつの間にか、僕の気合が入るルーティンになっていて、叩かれるたびに気持ちが切り替わる。 「素直な気持ち、伝えてみます」