「…ちひろちゃん。僕、もう少し先生に聞きたいことあるから、もう1回入るね」



そう言い残して、ちひろちゃんとお母さんが2人で話せるようにして、僕はまた病室に入った。




「旦那さん、何か聞き残したことでもあったんですか?男の人というのは、お母さんの気持ちが分からないもんですからね…」


「すみません、忙しいのに。ちなみに、旦那さんじゃないんですけどね」


「これは失礼。てっきり旦那さんかと。でも来月もって言ってましたよね。来月も一緒に来られるんですか?」


「ずっと一緒に来るつもりです。旦那とまではいかなくても、隣で見守っていられたらなって思ってます」