相思相愛?

私が勝手に浮かれてるんだと思ってた。



篤見さんが何回も家に来てくれて、会いたいとか顔が見たいとか言ってくれる度に、許しても良いかなって思うようになって。

美味しいものを食べに行く時だって、常に私が知らない世界に連れて行ってくれたのも、私がお母さんとまた話せるように考えてくれたのも、私が良く解釈して勘違いをしてるんだとばかり思っていた。



「お互いに想いあってるのに、お互いがそれに気づいてないのも、なかなか面白いわよ」


「他人の恋愛で、面白いとかやめてよ…」


「ごめんごめん。でもお母さんは、篤見さんすごく良いと思うよ。もう先に許しておくわね」




お母さんの暖かみに包まれて、私は絶対にお母さんみたいなお母さんになろうと決めた。