警察署に戻ると、逮捕した容疑者の取り調べが待っていた。


班長のサブとして取り調べに同行し、容疑者の動機を聞くことに。




「反省してると思う?今までいろんな犯人見てきたけど、この事案だけはいつも態度が横柄なんだよな」




班長の言う通りかもしれない。



僕がフラッシュバックしたあの出来事の時も、不当な取り調べで精神的苦痛を受けたと、犯人が警察署長を訴える手前までに発展した。


罪を犯した自覚が全くなく、出てくる言葉は自分の心配や自己憐憫ばかり。


被害者が亡くなったことが伝えられても、〝それで許されるならここで同じことをする〟と暴れていたと聞いたことがある。