もしかしたらーー
おばあちゃんの言う"奇跡"とは、

私が、勇気を出して

陽太に「好き」と伝えることだったのかな?


「私、思うんだよね。おばあちゃんは、私が陽太に想いを伝えられたから、記憶を戻してくれたのかなって。それにね、信じてくれていたと思うんだ。記憶を失ってもまた陽太を好きになるって。だって私の大好きなおばあちゃんだよ?私に悲しい思いをさせるはずないもん」

おばあちゃんはどんな時も、私のことを一番に考えてくれていたから、きっと今回もそうなのだと思う。


「そうだね…過去の記憶がない中で、また俺を好きになってくれて本当にありがとう」

「ううん、どんなことがあっても陽太が好きなことに変わりはないんだよ」

「俺はもう二度と逃げないから。もう二度と、雪菜を手放したりしないから」

「うん、私も!ずっと陽太といる!」

なんだか無敵になった気がする。
これからどんな試練が待ち受けようとも、私たちは大丈夫だよね。離れたりせず、一緒に生きていく。

私と、陽太と、礼司はこれからもずっと3人一緒なんだ。