俺たちエンラダメンバー4人と天禰(あまね)は、幼稚園からの幼なじみ。

 我が強くて人と交わるのが苦手な、俺と我流(がりゅう)尊厳(そんげん)独璃(ひとり)


 園の部屋ではそれぞれ一人ぼっち。

 『誰も俺に絡むな、ウザいから』みたいな拒絶シールドをバリバリ張ってはいたものの、心の中はさみしくてたまらなかった。


 園庭でキャーキャーはしゃぎ合う、同い年の園児たち。

 チラ見をしては「羨ましい」なって涙腺が緩みそうになって。

 でも自分から友達の輪に入る勇気もなくて。


 誰か声をかけてよ。一緒に遊びたいよ。仲間に入れてよ。

 金持ち御曹司というプライドが邪魔をして、素直になれずいつも一人で遊んでいた俺。


 コミュ障の俺たち4人を結び付けてくれたのは、柔らかい笑顔をふりまく天禰(あまね)だった。



 幼稚園児なのに、なんであんなに気配りができたんだろう。

 自分のやりたいことは内に秘め、いつも他人を優先させる心優しい天禰。

 陽だまり笑顔で華奢だから女の子に間違えられるけれど、俺と同じ男の子。