「独璃が天禰を追って身投げしないか、怖くてたまらなかったよね。あの頃の俺たち」


 
 目を見開いた我流は

 「ヒトリはアマネに依存してたからな。アマネもだけど」と、力なく肩をおとして。



 「俺たちがアイドルをすることで、独璃がこの世で息をし続けなきゃいけない理由を無理やり作ったけど……」


 「もう限界かもな」


 「俺も我流も尊厳も、募っていく罪悪感を背負いきれない。天禰を助けられなかった自分が憎くてたまらない。ほんとしんどいね……」



 なんとか持ち上げた口角。

 ネチョっとした悲しみがたまって、重さですぐに口の端が下がってしまった。



 いつも自信過剰な我流は、うつむいたままだ。

 親指で口内に押し込んだ唇を思い切り噛みしめていて、見ていられないくらい痛々しい。