「好きだよ」



　永遠の愛を誓うかのような極甘ボイスのあと、私の唇に刻まれた甘いぬくもり。

　チュッと跳ねたリップ音が耳をくすぐる。

　ハートまでゾワゾワとくすぐってくる。



　すぐに唇は離れてくれた。

　でも呼吸を整える余裕なんて与えてはもらえない。



　「甘すぎ。病みつきになる。もっと食べてもいい？」



　私の返事を待とうともせず、唯都様は私の首に片腕をからみつけてきて


　「俺の心臓が壊れる前に、耐性をつけさせてね」　　


　強引に引き寄せられた私の目の前には、薄くて形のいい薄い唇が艶を放っている。



　弾力を確かめるように、唯都様の唇が私の唇に沈みこむ。

　開放してはくれなくて。

　私の唇は捕らえられたままで。
　
　味わうように執拗なキスが何度も何度も降ってくるから、息をするタイミングがわからない。

　酸素不足なせい。

　胸が上下するくらい呼吸が乱れてしまう。