〇江洲高校・校舎裏

塀の上にいるシュウジ。

アイカ、女子生徒たち3人の驚いた表情。

女子生徒1「あれって得濡高校の制服」
女子生徒2「不良校じゃん。こわ」
女子生徒3「入ろうとしてない?」

アイカM「なに、この人」

退屈そうに欠伸をしているシュウジ。

レイ「おーい、なにやってんの。俺もまぜて~」

少し離れたところで手を振っているレイ。

女子生徒たちが色めきたつ。

近寄ってくると、女子生徒たちに近づく。

喜ぶ女子生徒たち。

レイ「君たちさ」

レイ、いつもの笑顔。

レイ「文句あるならこの子じゃなくて俺に直接いいな」

レイ、無表情になる。

女子生徒たち、無言で頷きながら立ち去る。

レイ「ごめんね。迷惑かけて」

アイカ「いいの?みんなの王子様なのに変な噂たたない?」

レイ「うん。アイカちゃんにしか興味ないからさ」

アイカ「なんですか、それ」

アイカ、顔を赤くして塀にさらに寄り掛かる。

レイ「なんだろうねぇ。ほら」

レイ、アイカに近づいて手を伸ばす。

アイカ「だ、だめ」

S同士なので反発しあい、体重の軽いアイカの方が飛ばされてしまう。

レイ、焦った表情

シュウジ、塀を飛び降りる。

アイカ、痛みを覚悟した表情。

ぽすっ

アイカ、痛くなくて拍子抜けした顔。

アイカ、見上げると、シュウジの顔がすぐそこにある。

シュウジ「ったく、何やってんだよ」

アイカ「ご、ご、ごめんなさい。すぐどきます」

シュウジ「馬鹿、慌てて立ち上がんな」

アイカ立ち上がるが、シュウジに抱き着いた格好になる。

アイカM「なにこれ~」

アイカ、シュウジの顔を見上げる。

アイカ「あの、これは」

シュウジ「俺、Nだから」

アイカM「どうしたらいいの~」