「ここは、、?」

目が覚めると、白いベッドで寝ていた。
天国だろうか。

「あ、気がついた?」

「い、一ノ瀬きゅん?!?!」

サラッサラの髪を揺らしながら、そう振り返ってきた一ノ瀬きゅんの姿に、私の心臓は握り潰されたような痛みが走った。

もしかしたら神様が最後に見せてくれている幻覚なのかもしれない、、。

「急に鼻血出して倒れるから心配したよ。貧血かな」

神様の幻覚はなんて素晴らしいんだろう。
一ノ瀬きゅんが私のことを心配してくれてる、、、。

「ううん、、、一ノ瀬きゅんが美しすぎて、私の防衛本能的な何かが働いたんだと思う」

正直者の私は、一ノ瀬きゅんに本当のことを告げた。

どうせ神様が見せてくれてる幻覚だしね、、、。

「ははは、菅原さんって面白いんだね。もっと早くに友達になれてたら良かったよ」

「いいいい一ノ瀬きゅん、、!?」

それって告白ってことでいいですか?
私と結婚を前提にお付き合いしてくれるってことでいいですか?
2人で一緒にヴァージンロードを歩こうというお誘いということでいいですか?

「一ノ瀬きゅん、、、私も同じ気持ちだよ、、」

そう呟いて目を閉じる。
一ノ瀬きゅん、いつkissしてきてもいいよ、、。

しかし、そんな私の燃え上がる恋心なんて露知らず、一ノ瀬きゅんは「あれ、また寝た?」なんて呟いている。
そういう鈍感なところも、好きすぎて血尿が出そうなほどだ。