その顔面偏差値の高さに授業終わりで疲れ切っていた私の目は秒速で潤った。

「僕、犬塚風太!書記だわん♡」

、、、わん?ふざけているにもほどがあるだろうと思ったが、彼のその可愛すぎる童顔フェイスを間近で目にし、私も思わず「わん♡」と言いそうになった。

「あ?新入り??こんなのいた所でお荷物なだけだろ」

そう吐き捨てて来たのは、切れ長の目が特徴的なこれまたイケメンの人で、こいつになら踏まれても構わないと私は心の中で密かに思った。

「照は本当に新入りに厳しいんだから、、、こいつは副会長の針山 照だよ」

生徒会長が呆れたようにそう呟き、彼の代わりに名前を教えてくれた。
優しくてだいしゅき♡

「あ、えっと、、、くく、九条 高雄です、、」

最後に名乗ったのは大人しくて真面目そうな男子だったが、眼鏡越しでも美形とわかるほどのハンサムボーイだった。

「よし、自己紹介も終わったみたいだな!」

「あ、私まだ、、、」

かわいくないから自己紹介すらさせてもらえないのだろうか。
一瞬落ち込んだが、これから毎日こんなイケメンと顔を合わせることができるなら、どんな扱いを受けても大した問題ではないと思い直した。

しかし、

「そうだった。まだ、肝心な君の名前を聞いていなかったね」

と生徒会長が爽やかな声で言ってくれたおかげで、私も無事に「菅原 瑠々でござる!」とややテンパった自己紹介を終えることができた。