「ヒナ、騙されて襲われそうになっ───」


「忘れてなんかねーよ。忘れるかよ。…あれはおれたちのせいでもあるからこそ、守るって決めたんだろ」


「……そうだね」



ここまで彼らが私に対して過保護になってしまったことには、れっきとした理由がある。


それは中学生のとき、私は仲良くしていた友達に夜遅くに呼び出されたことがあった。


変だとは思っていたし、違和感はあったけれど、友達が困っているみたいだったから向かったんだ。

そこで待ち構えていたのは見知らぬ数人の男たち。


どうにもその友達は、人気者な彼らと幼なじみで仲良くしている私が気にくわなかったらしく。


ただ、最終的にはふたりに助けられて乱暴はされなかった。



「でも今回のことはそれとこれとは別。これからどうする?こうなっちまったモンは仕方ねーだろ」


「…いまヒナ呼べるかな?いずれの対策をしておかないと」


「おっけ。呼んでみるわ」