「氷雨くんは雨って字入ってるよね」

「うん。だから一緒かなって思ってたんだけど違ったみたい」

「...なんで私の名前知ってたの?
話したこと、ないよね?」

「紫呉さん、学級委員やってるでしょ。この前呼び出しされてたの聞いてたから」

「そう、だったんだ」


___ブーブーッ


突然、私の携帯から音が鳴る。


“母”


画面に表示された文字を見てまたため息が出る。

ちゃんと勉強してるのか、そういった確認の電話だろう。