「……これは」


「言いにくいけど、血だね」



ほら僕にも、と
どこか嬉々としながら羽生先輩は自身の服の布を引っ張った。


絶対にテンション間違ってる。


皺のないカッターシャツ。
そこには、私と同様、おびただしいほどの赤が付着していた。



「お互い血まみれってなんですか」


「おそろいなのは嬉しいよね」


「いやそういうことではなく」