「…ほんと、かわいくてずるい」
「ん?」
唐突に降ってきた声は慈悲に溢れていた。
隣を見上げればどこか嬉しそうに微笑む顔。
「あの世に来て目がおかしくなったんですか」
「なに言ってるの」
「いいですか。私にかわいいとやらは似合いません。対義語です。よく覚えておいてください」
「そこまで謙遜しなくても…」
「謙遜?本気ですが」
「永遠ちゃんはかわいいよ」
「鳥肌モノなのでやめてください」
「かわいいよ。この世でいちばんかわいい」
するりと深く指を絡められて、恋人がするような繋ぎ方をされる。
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