朝焼けか、夕焼けか。
どちらとも取れる風景の中を歩いていく。


綺麗だ。本当に。
あの世の仕組みなんて知らないけど、こんないい所に上がってこられるのなら死んで良かったかもしれない。



「しかし、景色はあれどそれ以外はなにもありませんね」



延々と続く道。
地平線にかけてどこまでも伸びている。


依然痛む腹部を抑えながら、羽生先輩の手を支えに足を進める。