「また、生まれ変わったりするんでしょうか」 「輪廻転生ってやつ?」 「はい」 「どうなんだろうね。でも、もしそうなら、僕は永遠ちゃんのいちばん近くに生まれたいなぁ」 愛おしげに言われる。 大概もの好きだ。この人は。 「私は、もういいかな」 「……」 「もう生まれ変わりたくないな」 なにも思い出せないけど、この胸に残っているしこりがそう強く訴えていた。