膝を抱えて顔を埋める。


すると、ジャリ…と砂を踏みしめる音が近づいて、遠慮がちに体温が触れた。
大きな体の半身が私にぴったりとくっついてくる。



「どうして永遠ちゃんが死んでしまったのか、知りたい?」


「……まるで知っているような口ぶりですね」


「知っているよ、永遠ちゃんのことなら、なんでも」



一音一音、私の鼓膜をそっと撫でていく声音に懐かしさを感じる。


羽生先輩はいつでもこんなふうに接してくれた。
私の心をけっして無下にしたりはしない、優しいひと。



だからこそ