なにか、変なことを聞いちゃったかなっ......?

 でも.......他人に言えないことって、誰しもあるわけだし、仕方ないよね。



 「まぁ、いいか。俺は中3の神宮寺朝火(じんぐうじあさひ)



 あさ、ひ......?

 また、どこかで聞いたことがあるような気がした。

 どうしてだろう、聞いたことなんてないはずなのに......。



 「私は、楠木藍です」



 名前は私の”秘密”がばれてしまうことにも繋がるから、ヒントを与えないように気をつけないようにしないと......!

 この”秘密”がばれたら、私はこの学校でやっていける気がしないもんっ......。



 「藍、か......。よろしく」



 優しく微笑んでくれる神宮寺先輩を見ながら、私も笑顔を浮かべた。



 「はい、よろしくおねがいします」



 私はそういうと、神宮寺先輩に頭を下げた。