「ごめんね、急に。個室がどこも空いてなくて。ちょうど藍さんが見えたから、入ってきちゃったんだけど。迷惑だった?」



 「い、いえっ!全然光さんなら大歓迎です!」



 急に入ってきてびっくりしたけれど、決して嫌ではない。

 反対側の椅子に座って、お弁当を広げ始めた光さんだったけど、どこか元気がないように感じた。

 いつもより、口数も少ない。

 どうしたんだろう?私が聞いたら迷惑かな......?

 だけど、ここで聞かなかったら後悔することになりそうっ.....!

 よし、聞こう!



 「光さん?なんだか、元気がないように感じますけど......なにかありました?」



 「ははっ......藍さんにはばれちゃったか」



 光さんは力なく笑うと、私をうつろな目で見る。



 「藍さんになら話してもいいかな.....?僕の勝手な悩みだけど、聞いてもらってもいいかな?」



 「は、はいっ。なにか悩んでいるんですか.....?」



 悩んでいることってなんだろう。