んっ......もう、朝?

 昨夜、朝火さんと話してから、すぐ寝たんだった......。

 いつも起きている時間より30分ほど遅くて、かなり寝てしまったらしい。

 急いで用意しなくちゃ。

 そんなことを考えて起き上がろうとすると、なぜか起き上がれないことに気付いた。

 よく見ると、朝火さんの胸の中にすっぽりと収まっている!

 な、ななななんでこんな状況なの!?

 だ、抱きしめられてる、よね!?

 私が身をよじればよじるほど、朝火さんの手の力は強くなり、さらに引き込まれる。

 ううっ、すごく恥ずかしい......!

 だけど、気持ちよさそうに寝ているのに起こすのは申し訳ないし.....。

 そのまま、10分ほど恥ずかしさに耐えていると、朝火さんがんん、と眠たそうな声を出して、起きた。



 「藍?おはよ」



 「お、おはようございます。す、すみません.....」