なんでこんなに海斗さんが焦っているんだろう?

 そんな話の流れだったっけ......?



 「お前、無自覚とかやばすぎ......」



 海斗さんがまだ赤い顔を冷ますように手であおいでから、私のほうを見る。



 「俺も、その.......悪かった。メンバーとして認めてないとか言って.......。最初、お前が___藍が来て、驚いたんだ。本当にこいつが作家・アイかって......」



 初めて藍と言われて、不覚にもドキドキしながら、海斗さんの話に耳を傾ける。



 「もしかしたら、なにか騙されてるんじゃねぇかって疑ってたんだよ、ずっと......。でも、本物だってわかって、今さら対応を変えるのかって思ったら、変なプライドが邪魔して変えられなくてさ......」



 そうなんだ。海斗さんは私のことが嫌いなわけじゃなかったんだ。

 よかった......!



 「話してくれてありがとうございます。嫌われているのかと思っていたので、解決してなんだかすっきりしました」



 「むしろ、その、さっきの言葉___」



 海斗さんがなにかを言いかけたけれど、光さんの言葉に遮られてしまう。



 「海斗、僕たちもいるからね?」



 はっ!すっかり、話に夢中になって他のメンバーを忘れてた!