もしかしたら、どこかにいるのではないかと期待したけれど、光さんは首をふった。



 「まだ、来てないんだ。今日はきっとこないんじゃないかな?」



 その言葉にどっと、落胆が押し寄せるのがわかった。

 やっぱり、私なんかに会いたくないよね......。



 「......朝火、今日の配信はどうするんだ?」



 「今日はそうだな.....___」



 蒼葉さんと朝火さんが後ろで会話するのが聞こえたけれど、私にはほとんど、内容が頭に入ってこなかった。

 ふらつく足取りで音楽室の椅子に座ると、四人が配信の準備を始めているのをうつろな目で見ていた。

 海斗さんを絶対に傷つけてしまった.......。

 不甲斐ない私のせいで......。

 ここにもう、ずっと、こなかったらどうしよう。

 そのときは、謝っても、謝りきれない。

 はやく、文化委員会の仕事をやらなくちゃいけないのに、内容が頭に入ってこない。

 私の馬鹿、はやく、ペンを動かして............____

 そう思った瞬間、私の意識はぷつりと切れた。


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