「本当に大丈夫、藍ちゃん?なんか、ぼーっとしてない?」



 「う、ううん。大丈夫だよっ!昨日のドラマをずっと見ていて、夜遅くまで起きてたんだっ」



 ドラマを見ていたのは本当。

 silentのことを一度整理したくて、ドラマを延々と見続けてしまったんだ。



 「そうなの?夜ふかししすぎないようにね。」



 一歌ちゃんは心配そうに言ってくれる。

 心配してくれる友達がいることってすごくありがたいことなんだなぁ。

 そんな大事な友達にsilentの秘密も、私自身の秘密も言えてないなんて......なんだか、騙しているような、隠し事をしているような......。

 少し、心が痛む。

 

 「そういえば......もう一つ、噂ができたらしいよ!」



 一歌ちゃんは、思い出したと言わんばかりに目を輝かせて、こちらを見る。



 「う、噂?だって、前のsilentの話でかなりすごいし、もうないんじゃ......?」



 うぅ、昨日、噂が本当だって知りました、なんて言えるわけがないっ!

 内心ドキドキしながら、聞く。



 「ううん!また、新しい噂ができたの!」