もう、本当にどういうことなのかわかりません......。

 神宮寺先輩がいることも驚きなのに、silentのメンバーが目の前にいることも現実味がなさすぎて、もうパニックになりそう.....。



 「なにかあった?」



 代表して、神宮寺先輩が聞いてくる。



 「朝火、知り合いなのかよ?生徒に知られて良いわけじゃないんだけど、俺達」



 「それはわかっている。だけど、藍がやってきたのにはきっと理由があるんだよ」



 私はもう大パニックで、なにも言えずにあわあわと口を動かすことしかできなかった。

 もう、げ、限界っ......!



 「す、すみませんっ!」



 そう一言だけ言うと、先生に頼まれていた資料を神宮寺先輩に押し付けて、私は走り出していた。



 「待って!」



 そんな声が聞こえた気がするけれど、私は立ち止まることができなかった。