「私、歌詞が完成する前に教室に閉じ込められたんだけど、助けてくれた朝火さんに勢いで告白しちゃったんだよね〜.......」



 あはは、と乾いた笑いをもらしてみれば、一歌ちゃんはバンッと机を叩いた。



 「ちょっと、藍ちゃん!そんなこと、一言も聞いてないんですけど!?で、朝火さんの返事は!?」



 鼻と鼻がくっつくんじゃないかってくらい、距離を縮めてくる一歌ちゃん。

 さ、さすがに距離が近いよ......!視線も痛いし......。



 「付き合うことになりました........」



 「あ、あの、silentの神宮寺朝火とぉっ!?」



 「ちょっ.......一歌ちゃん、声が大きいよ」



 「だ、だってっ!大事な友達が芸能人と付き合うことになったんだよ!?黙っていられないって!」



 うううっ!

 私も気持ちはわかるけど!

 それにしても、クラスメイトの視線が痛いから!

 ばれると、面倒なことになっちゃうし.......。



 「ああ〜もう、私の藍ちゃんがこんなことに......朝火さんをどうするべきか、考えなくちゃねぇ.......」