「だって、朝火さんはそんな素振り見せなかったですよね.......?」



 「見せないように気をつけてた。俺、理性が壊れたら、大変なことになるから」



 理性が壊れたら、藍を怖がらせてしまうかもしれない。

 そう思って、ずっと耐えていた。

 そろそろ、限界だったから、想いを伝えられてよかった。



 「だったら、これからは我慢しなくていいですね」



 「なんでだ?」



 そう聞くと、藍は頬を染めて微笑む。



 「だって、りょ、両思いなんですから。我慢しなくていいですよ」



 「っ........!」



 かわいい。かわいすぎた。

 今のは反則すぎる。

 そんなことされたら___我慢がきかなくなってしまう。

 今回のは藍のせいだからな。

 俺は藍の唇を奪った。



 「ちょっ.......んっ.......んんっ」



 藍の戸惑った声も、次第に甘く溶けて、消えていく。



 「お前は本当に俺をどこまで狂わせるんだろうな」