「次、数学?」



 そう一歌ちゃんに聞かれて、頷くと、えぇ〜と返ってくる。



 「数学かぁ、わからないところがあるんだよなぁ」



 「どこがわからないの?教えてあげよっか?」



 私がそういうと、一歌ちゃんは泣きそうな表情ですがりついてくる。



 「神様、女神様、藍さまぁ〜!神ですっ!」



 「い、勢いがすごいね.....。」



 一歌ちゃんの勢いに気圧されていると、教室に誰かが入ってきた。



 「悪い、楠木か春風。文化委員会の資料を渡してきてくれないか?ちょっと、手が離せなくて」



 そういってきたのは、社会の先生。

 そして、先生が持っていたのは見るからに多い、資料の山。

 えぇ、文化委員会の方々はこんな量の仕事をこなしているんですかっ.....!?

 重労働すぎますっ......!



 「お願いだ、どっちか行ってくれないか!?」