「え?いいの?でも、藍に迷惑かかっちゃうし」



 「大丈夫ですっ!救急箱はありますか?」



 「あ、ああ。ある」



 先輩は私の勢いにおされたのか、すぐに部屋から救急箱を持ってきた。



 「これでいい?大体はそろってると思うけど」



 「ありがとうございます」



 私は急いで救急箱を受け取ると、中からテープと保冷剤をとりだす。

 確か、お母さんが言ってたのは......保冷剤を腫れている部分に当てて、テープで巻いてっと......。



 「これでどうですか?」



 「すごい......さっきより格段に楽になってる」



 「よかったです」



 こんな処置だったらいくらでもやる。

 でも、これは応急処置。