大冴くんの部屋で読むようにお互いもたれあって本を読む。
お店は22時閉店で2時間ほどしか居れなかったが本好きの2人には楽しかった。
歩きながら大冴は言った。
「菜摘は多分地元の大学を受けたいんだろ?」
「うーん、自分が何をやりたいかわからないのに上京するのは親に申し訳ないなって思うのよね、大冴くんの近くにいても部活だし寮だし…」
「休みはあると思うけどまだ入部してみないとわからないな」
「それなら休みがわかってからでも新幹線で行けば会えるし」
「そうだな、俺が帰ってもいいし」
「地元の大学に行きながらやりたいことを見つけようかなって…すごくぼんやりなんだけど前に大冴くんが大学の決めてがなくて迷ってるって話してた時と同じなの」
「菜摘は優しいな」
大冴は菜摘の肩を引き寄せて歩いた。
「親を大事にするし、俺の邪魔にならないように多分無意識だけど考えて?いや考えてはないか?(笑)まあ、そのままでいいよ」
「私を何だと…んっ」
大冴くんが歩きながらキスをくれた。
「もうー(笑)」
菜摘は大冴くんの腰に手を回した。