瞬弥と菜穂も席を立って荷物を持ってきてくれた。

「あっ、お金」

菜摘は財布を出したが瞬弥に止められた。

「俺が出すって言ったじゃん」

「あっ、ごめん、ご馳走様」

瞬弥がお金を払い4人は店を出た。

「美味しかった、瞬弥くん素敵なお店だったよ」

「気に入ってもらってよかった」

ここからは別行動でと瞬弥が言ってカップルで別れた。

瞬弥くんと菜穂は街にイルミネーションを見に行くと手を繋いで消えていった。

「えっと…どこ行く?」

菜摘は何も決めていなかったので聞いてみた。

「電車に乗る」

大冴くんについて行き、降りた駅から20分ほど歩いた所で大冴くんは店の前で足をとめた。

「ここ?」

「うん、来てみたかった、ブックカフェなんだ」

「本が読めるの?漫画喫茶とかじゃなくて?」

「俺も初めてだからわかんないけど、入ろう」

初めてなんですけどとスタッフの人に聞いてそれぞれ好きな本を選んでソファに座った。

1人で来ている人に邪魔にならないようになるべく小声で話す。