大冴は平和なカップルと思いながら見ていた。
まあ瞬弥が本気で笑うのは菜穂ちゃん絡みだからやっぱり楽しいんだろう
まさか大学生で同棲するとは思わなかったけどセキュリティの強いとこを2人で借りたほうが家賃も半分出せるしと色々考えてたんだな
「あれ、菜摘、何してんだろ」
トイレに行った菜摘は席に戻ってこなくて店の人と話している。
「菜摘ちゃんの行動はハラハラするよね」
瞬弥が言った。
「まあ、そうなんだけど今は楽しそうだろ?」
大冴は席を立った。
こういう社交的な所は菜摘のすごい所だと思う。
「菜摘、何話してんだ、お店の人も忙しいだろ」
「えっ、だからコース終わってからにしたんじゃん、イタリア料理ってピザとかパスタとかしか思いつかなくて前菜のソースとか何かなって気になってて…」
「すみません、彼女料理好きなんで興味が湧いたのかと…」
「いいのよ、むしろイタリア料理に興味もってくれて嬉しいわ」
お店の人は嫌な顔ひとつせずに菜摘の質問に答えてくれた。
「また来たいね」
菜摘は大冴に言った。
「あぁ」