料理が運ばれてきた。

「いただきます」と4人は食べ始めた。

「わっ、お野菜美味しい」

「美味いな」

あっという間に料理を食べ尽くして最後のデザートとコーヒーを飲んでいた。

菜摘が席を立ってトイレに行く。

「菜穂ちゃん」

「ん?」

「菜摘はやっぱり悩んでる?」

「あー、進路?」

「うん」

「何かやりたいことがないみたいなのよね、私達はあるじゃない、クラスの友達も決まっているみたいで悩んでるというか焦ってる感じね」

「大冴も相談にのってやらないと」

「んー、でもあんまり俺にも言わないんだよな、俺は合宿所生活になるから」

「出にくいよな、会えなくなるし、空手の連中といる事が多くなるしな」

「そういう世界を菜摘はわかってないからさ…」

「大冴くんは別れるつもりはないんでしょ?」

「まあな」

「それを言ってあげるのが1番だよ」

菜穂は最後のデザートの1口を大きな口を開けてパクっと食べた。

「くっくっ…凄い大きな口」

「もう、瞬くん、笑わないで」