「んっ、今日はお菓子作ってないからぁー」

「俺が甘いと感じるんだから仕方ないよ、菜穂は感じてる?」

「うん…瞬くん大好き…あっ……」

「俺も余裕ない……」

2人はクッションにごろんと横になった。

ハァハァ……

「菜穂、大丈夫か?」

「うん…」

「可愛い……ちゅっ」

「もっと瞬くんといたいけど…ごめんね、塾がある…」

「うん頑張れ」

着るものを整えて玄関に出ると菜摘と大冴くんがいた。

「ねぇ、どこでもいいから行こうよ」

「えー」

「どうしたの?」菜穂が聞いた。

「そろそろクリスマスの事を決めたいと思って」

「俺らもまだ決めてないよな、菜穂」

「うん」

「ほら、瞬弥だって言ってんじゃん」

「でも、去年もご飯食べに行ったけど並んだから」

「じゃあ、俺らで決めとくよ、賞金で食事に行こうよ、2人には応援に来てくれたお礼だよ」

「瞬弥くん、いいの?」

「もちろん、24日と25日どっちがいい?」

「俺はどっちでもいいよ」