「なぁ、菜穂」
「ん?」
「俺、モデルの事務所に入ったんだ、まだ仮だけど挑戦してみたくて」
「うん、だってミスターコンのグランプリだもんお仕事くるよ」
「最初はな、でもできれば仕事として続けたいと思ってる」
「えっとそれは彼女がいたらダメなの?」
「それはない、確認したし好きな人がいることも伝えてある」
「番組のオファーはあったの?」
「あったけど断った、進学もしたいんでって、共通テストまで1ヶ月じゃん、上京したいんだよね、菜穂は大学決めた?」
「偏差値で何校かはしぼってるよ、もちろん東京の大学もある、ただ、そこは私立になっちゃうからどうしようかなって...私達は同時にお金いるから」
「因みに東京ならどこ?」
「T大学の薬学部」
「大冴と一緒だ、あっ、でもキャンパスが違うや」
一緒に東京に出れたらさ…
ん?と菜穂は聞き返した。
「下に降りようか、長居も迷惑だし」
2人はリビングに行き瞬くんは親と話すという。
「これからの事なんですけど…」
昨日のコンテストで事務所からスカウトを受けて自分はモデルとして活動していきたい事を話した。