「瞬くん」

「ファイナリストの友達も半分くらい彼女いるしさ、ここまで長引くと思わなかったから凄く後悔したよ、でもやっぱり別れてませんて言うのは違うと思ったから…本当にごめんな」

菜穂は瞬弥を優しく包んだ。

「戻ってきてくれてありがとう、気持ちも離れないで良かった、たくさん色んな人と会うから他の人を好きになったらどうしようって気持ちがあったけど、大冴くんから瞬くんが別れる気はないと思うって聞いてから信じようって思ったの」

大冴には確かに空手練習の後、愚痴ってたからなと言ってくれた。

「菜穂、返事…」

「あっ、これからもよろしくお願いします、瞬くん!」

菜穂が正座して頭を下げると瞬くんはあぐらをかいてその中に私を入れてくれた。

そして半年ぶりのキス…

「甘さが半減してるな」

「何、それ(笑)歯磨きしたよ」

「菜穂があまりお菓子を作ってないからだよ」

「だって食べてくれる人がいないと作る気なくなっちゃう」

「じゃあこれからはまた甘くなるな」

そう言うともう1度キスをした。