菜穂は部屋へ戻ると瞬くんからLINEがきていた。
明日の最終の飛行機で帰る予定と書かれてあった。
最終便なら模試も終わってるかな
次の日、菜穂は模試が終わると急いで筆記用具を片付けていた。
カバンに入れて席を立つと「きゃっ」「ごめん」
大野くんが話しかけにきていたようでいきなり立ち上がった菜穂とぶつかった。
「ごめんね、大丈夫?」
菜穂が聞くと大丈夫と大野くんは答えた。
「あの、よかったらこの後…」
「ごめんね、急ぐの」
菜穂は謝り教室から出ていった。
スーパーで買い物を済ませてバタバタと走りながら急いで帰る。
今日はバスクチーズケーキを作ろうと思っていた。
家までの道を走っていると「菜穂!」と聞こえた。
「へ?」
菜穂は声の方を向くと瞬くんの顔が見えた。
「瞬く…痛っ…」
走るのをやめずに後ろを向いた菜穂は街路樹にぶつかってしまった。
「真広、停めれる?」
「もう少し先なら」
菜穂を抜いて少し前で車がハザードをつけて停まった。
瞬くんがおりてきて寄って来てくれて起こしてくれた。