菜摘の家の前まで来ると
「じゃあ、帰るな、あ、明日はちょっと用事あるから会えねぇ、また月曜日な」

「わかった、おやすみ〜」

菜摘は家に入ると2階からバタバタと大きな足音で菜穂が降りてきた。

「し、瞬くん…グ、グランプリって本当?」

「本当、瞬くんがLINEくれてたでしょ、信じなよ」

「でも…信じられなくて」

「ダブル受賞だよ、菜穂の彼氏は全国で1番かっこいいね」

「彼氏に戻れるかな、こんなに有名人になっちゃって」

「でも瞬弥くんが出るって聞いた時、私達はミスターコンとかあるの知らなかったんだから若い子の1部だけだよ」

「うん…」

駅弁買ってきたから食べなよとダイニングに行った。

「おかえり、菜摘」

「ただいま、パパ」

駅弁どうぞと並べた。

ママは朝早く帰ってくる予定だ。


「菜穂から聞いたよ、瞬弥くん凄いな」

「うん、ダンスや演技や歌とか披露したよ、目立ってた」

「背が高いから映えるだろうなー」

「うん、それに楽しそうだったよ」

「楽しそうだったんだ、良かった」

菜穂はホッとしていた。

瞬くんのことだから周りに気をつかってしんどいかなって思っていたから