「へぇ、さっき歩いてたみたいなことか?」
「うん、たくさん有名人が出るの、テレビで活躍してる人とか」
「テレビ見ねぇからな」
「私も(笑)あと沖縄旅行も4人分だったら瞬弥くん所の家族で行けるよね」
「あ、あぁ」
大冴は一瞬4人分と聞いて瞬弥らと俺らのカップルでと思ってしまった。
こういう菜摘の優しい所が時々刺さるんだよな…
「瞬弥くんに会えるのかなぁ」
「家族枠で来てるから少しは会えるんじゃないかな、新幹線の時間もあるし、係の人に言ってみるか」
私達はスタッフの人に連絡をしてもらって廊下で待っていた。
「大冴、菜摘ちゃん」
嬉しそうに走ってきていた。
大冴くんと抱き合うと菜摘は写真を撮った。
「はい、2人とも正面もくださーい」
カシャ、カシャと撮っていると大冴くんがスマホ貸せよ、菜摘も入れと自撮りにして2人の前でピースをした。
大冴くんが何枚か3人で撮ってくれて
「ねぇ、私入ってる?」
「入ってる、入ってる(笑)」
「後で送って」と瞬弥は言った。
「新幹線の時間があるから俺らは帰るな」
「うん、来てくれてありがとう、菜摘ちゃんも」