結果発表の時がきた。

モデルプレス賞の時に瞬弥くんの名前が呼ばれ、たくさんの声援の中「えーー」と菜摘は拍手をしながら立ち上がった。

大冴くんに座れと服を引っ張られて座って拍手を続ける。

「お前、えーはないだろ」

「だって正直瞬弥くんが受賞するなんて…」

「瞬弥の今のフォロワーの数見たことある?」

「大冴くんのしか見ないもーん」

「じゃあ瞬弥のSNSに俺も載ってるから見ろ」

「わかった、後で見る」

表彰されていた時に瞬弥くんはくっくっと笑いを我慢しているようだった。

「私ってわかったのかな?」

「多分わかってる、立ち上がったから」

「ごめん」

反省していると大冴くんが頭を触ってくれた。

「好き!」

「わかった、わかった(笑)」



「グランプリは野村瞬弥さん!おめでとうございます!」

話していた大冴と菜摘は顔を見合わせた。

会場のキャーという歓声の中「マジか」「ダブル?」と2人は驚きの方が勝っていた。

「モデルプレス賞だけでも凄いのにグランプリなんて…」

「すげえな、瞬弥…」