「知らなーい(笑)」

瞬くんも少し余裕ができたのか前みたいにビデオ通話も復活してきた。

瞬くんから12月のミスターコンの当日に見に来ないかと誘われたんだけどその週は土日とも模試があって行けないと返事をした。

代わりに菜摘と大冴くんが行くことになった。

「泊まり?」

「いや、日帰り」

「なんだー、残念」

「高校生って泊まるのって難しいんだぜ、同意書とかいるし、男女は絶対同じ部屋には泊めさせてくれないんだ」

「詳しいね」

「そりゃ調べた事あるし」

「えー、それは私のため?」

「まあ…でも色々ネットで調べて無理はしない選択をしたんだよ、前に話しただろ?」

「うん、わかった、日帰りでも嬉しいよ、楽しもうね」



ミスターコンの当日大冴と菜摘は新幹線で東京に到着した。

土曜日で人も多くて「菜摘、はぐれるなよ」と手を繋いでくれた。

「大冴くん詳しいの?」

「いや、空手で何回かは来たことあるけど迎えのバスとかあったから父さんに聞いてきた」

大冴くんと朝から営業しているカフェに入りモーニングを食べる。